読み物いろいろ
ポエム『私はお母さん』
~養子として送り出したあるお母さんの気持ち~
こどもを養子として送り出したあるお母さんが書いたポエムのご紹介です。
私はお母さん
最初から赤ちゃんを愛していた
私の心の中を埋め尽くした感情
出産の痛みを何とか切りぬけた
何時間も出てこなかった
眠れない夜を過ごした
しばらく私の腕の中にいた、まだ痛みがある
座ってよく考えた、彼女はどんな成長をするだろう
そのうち感じるだろう家族への愛
おしゃべりを覚えた時の声
歩こうとする彼女の足取りを見守る
こんなに愛している赤ちゃんがいる
私は彼女のお母さん。でも誰も知らない
何か月も彼女の成長を考えて過ごした
今は乗り越えた。今は何もない
他の若いお母さんたちとおしゃべりもしない
だって他のみんなみたいに私には赤ちゃんがいない
できてしまった妊娠線は隠したい
赤ちゃんを乗せたベビーカーがない
長い間の知り合いが今は私を避ける、さらに悲しくなる
いつまでこんな気持ちでいるのかわからない
でもひとつだけ言えること、私は赤ちゃんがいなくてさみしい
母の日はつらいだろうな。お花もカードももらえない
だって彼女は私のそばにいないから
今でもいつか会えたらと思う娘がいる
でもひとつだけ、これだけは言えること
私は永遠に彼女のお母さん
出典:キーアセット『養育への旅』より
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